• ホーム
  • 私が会計について思うこと

私が会計について思うこと





私が会計

キャッシュが目的、利益は目標

「公認会計士と税理士の違いって?」という質問を本当によくされます。

それについて、決まった答えはなくて、その質問をした方の意図を汲んでお答えすることが多いでえすが、一つの側面として「会計士は、ファイナンスについてたたきこまれている存在」ということができると思います。

会社というのは永続的にキャッシュを生み出すことを目的とするものだと考えてますし、個人的には、すべての会社がキャッシュフロー計算書を作成するべきと思います。

永久的なことをシミュレーションはできませんが、例えば建物を作る際には、20年のキャッシュシミュレーションをすべきでしょう。

よく冗談半分で、「一番金のにおいがする専門家になりたい」ということを言ったりしますが、二言目には「キッシュフロー!」と発言するような、そんな会計士になりつつあるなという気がしています。

「キャッシュが目的、利益は目標」

会計について思うことの一番上に述べさせていただきます!

会社にとってそれぞれの目標利益

必ずしも「目標利益」というものを明確に数値で定めてなくとも、会社の利益をどのように考えるかということは、経営者によってそれぞれであると感じます。

毎年少しでも法人税を納税することをモットーとしている方、課税所得はゼロがいいと考えている方、それぞれです。

大きな企業であれば、投下資本に対する利益率がひとつの指標となります。総資本に対する利益率が高ければ、それ以上に株主資本利益率が高くなり(レバレッジ)、株価が上昇し株主にとっての利益となります。

中小企業ではどのような目標利益があるでしょうか。
「借入金を返済できるキャッシュを確保できる利益」
「売上に対する一定の利益率を確保できる利益」
「とにかくプラスである利益」
「毎年の配当を維持できる利益」
「銀行の格付けが良くなる利益」
「マイナスとなる利益」

「利益目標をどうするか」といったことは大変重要だと思われますが、何が正解というものでもないと思います。それぞれに合った目標利益を策定し、達成していくことが大事であると考えます。

損益のすべてを、売上、変動費、固定費の3要素で表現する

営業利益 = 売上×(1-変動費率) - 固定費

ここで、(1-変動費率)を、限界利益率と呼びます。

この関係を利用して、損益分岐点売上高を算出したり、安全余裕率を算出したりすることをCVP分析と呼びます。

会社の財務分析をする際には、過去5年から10年の長期の地道な推移分析から取り掛かりますが、それを、売上高、変動費、固定費に分類し、CVP分析を行います。

将来必要とする利益を基に、CVPのシミュレーションを行います。

これによって、目から鱗の「氏家会計式CVP分析」が出来上がり、経営者にとってものすごくわかりやすい結果を示すことができます。

もちろん、利益の改善は、
1.売上高の向上
2.変動費率の改善
3.固定費の削減
に分解されます。これも、非常にシンプルでわかりやすいと好評です。

ここで注意すべきは、固定費をなんでもかんでも削減というわけにはいかないということです。

広告費や接待交際費、設備投資による減価償却といった固定費を果敢に消費するという決断が必要になることが多いでしょう。

スピーディで正しい意思決定の連続

創業当初であれば、手元のキャッシュはすべて使い先が決まっているでしょうし、事業もシンプルなのでそんなに悩まないかもしれません。

しかし、老舗であって、資金も潤沢で、借入金も多額、事業が多岐にわたっているような企業にとって、資金の調達や投資、業務的な意思決定は創業時と比較できないほど複雑ではないでしょうか。

そのような企業にとって、「経営とは、スピーディで正しい意思決定の連続」であるということができると思います。

投資意思決定においては、やはり「元を取る」という考え方が意思決定の基本になります。将来のキャッシュフローを資本コスト(株主利益と借入利息の率)で現在価値に割引き、投資の評価をすることが日知用となります。

また、業務的な意思決定(受注するか否かといった判断)においては、埋没原価や機会原価といったことを考慮することによって正しい意思決定が可能となります。

システムによる強制的なPDCA

経営というのは、「感情や気まぐれでするものではない」と、最近は思うようになりました。

経営計画を策定したら、やはり、月次の予算まで分解し、会計システムに登録するべきでしょう。

システムというのは、まさに「機械的」であることに意義があります。システムから出た予算実績の分析帳票を利用して、毎月検討することによって強制的にPDCAが行われ、自動的に会社が強くなっていくというのが理想ではないでしょうか。

フリーキャッシュフローの最大化

ファイナンスでは、株主の投資、金融機関からの融資、それぞれ、元を取るためにされていると考ます。金融機関は元本の返済と利息の返済を受ければそれで良いので、残りの残ったキャッシュは、事業への投資や、配当、内部留保に当てられます。返済後のキャッシュフローを「フリーキャッシュフロー」と呼び、これの最大化を目指すべきと考えます。

フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー(たいていはマイナス)
言い換えると
フリーキャッシュフロー = トータルキャッシュフロー - 財務キャッシュフロー
となります。

フリーキャッシュフローの増加の指標は、株主資本に対する株主が期待するリターンの率で表現することができます。

フリーキャッシュフロー > 株主資本 × 資本コスト(目標のROE)
ということができます。

このフリーキャッシュフローを達成できる会計上の利益を、目標利益とするのも、ひとつの方法です。

会計+マーケティング

CVP分析のところでも述べましたが、企業の経営にとって、売上高の向上は、やはり何といっても最重要テーマということができると思います。

「売上を上げてください」と、言うのは簡単ですが、成すのはそう簡単ではありません。しかし、売りたいと思っているものの良さをどのように伝えるかということを考えることは、本来はワクワクすることではないかと思います。

中小企業診断士を志したのもスタートはその思いからであって、私は、企業の売り上げ向上に何らかの役に立ちたいと考えています。

そこで、「会計+マーケティング」の視点から、氏家会計マネジメント中小企業診断士事務所では次の二点について提供でできる事務所を目指します。
1.マーケテイング戦略の提案
誰に、何を売る、どのような手段で、プロモーションはどうするか?
といったマーケティング戦略の立案について、経営者様に寄り添った提案を行います。
IT利用に関するアドバイスも行います。
2.マーケティング業者のあっせん
ホームページ屋さん、看板屋さん、印刷屋さん、各種マスコミといった、関連業者への適切なあっせんを行います。